

歯内療法と言われると一般の方は聞き慣れない言葉ですが、いわゆる『根の治療』と呼ばれる治療です。難しい、分かりにくい、と言われる『根の治療』ですが、本当にそうでしょうか?正しい歯内療法、歯科治療というものが世の中に広まることを願い、日々の臨床例を通してこのブログにて伝えたいと思います。
抜髄と感染根管治療
抜髄とは、虫歯が進行して感染してしまった生きている神経を取る治療のこと。この時点では、多くの場合根管内は感染はしていない。
感染根管治療とは、神経が壊死し、根管内に感染が成立してしまっている状態の神経の治療のこと。
抜髄が失敗すると、感染根管になるわけである。
抜髄の時点で、正確な治療を受けることが歯を長持ちさせる秘訣でしょう。
多くの根管治療専門医は難しい感染根管治療をいかに成功率を上げるかに力を注ぐ。
もちろんそれも大切だとは思う。
しかし、感染根管を作り出さないように、抜髄を正確に行う必要があることをもっと世の中の人に知ってもらう必要があると思う。
桜満開
東京都の国立駅の駅から見える桜並木です。
なかなか立派ですね。
以前は、ホームが地上だったので、このように見下ろすことはできなかったのですが、中央線の高架化に伴い、ホームが2階となったため、このような写真が撮れるようになりました。
再治療の成功率
根管治療をして、再発してしまった場合、再治療を行うことになる。
これを、「感染根管の再治療」と呼ぶ。
抜髄の成功率はほとんど100%であることは前述した。
しかし、再治療の成功率は、いろいろな報告がある。高いもので90%くらい。低いと60%くらいだ。
いずれにせよ、抜髄よりは成功率は下がる。
これは覚えておいて欲しい。
抜髄の成功率はほぼ100%なんです
根管治療の話題というと、今まで治らなかったものが、顕微鏡を使って治りました、という話題が多いのではないだろうか。
しかし、意外と強調されないのは、抜髄(*)の成功率はほとんど100%であるということである。ただし、適切な無菌的処置が施された場合のことである。
患者さんもこのことはあまり知らないのではないのだろうか?
最初に神経を取るときに、適切な処置をしておけば、再発することはほとんどないのである。
つまり、最初に受けた根管治療によって、その歯の運命は決まるのである。
(*)抜髄 … 初めて神経(歯髄)を取る処置のこと。歯「髄」を「抜」くから、「抜髄」です。
実は硬筆十段です
僕はあまり字を書くのが上手ではありません。
根がせっかちなので、字を書いているとどんどん走り書きになってしまいます。
でも、小学生のときには「硬筆」を習っていて、十段まで行きました。
兄や妹もやっていて、それなりに字は上手なのですが、僕だけ硬筆の素養が全く残りませんでした。
理事長が僕が字を書くのを見て、指にすごく力が入っていることに気づきました。硬筆をやっていた名残なのでしょう。
続く
ディテール(表参道)でドクターミーティング
歯内療法チーフ 今井です。
久しぶりの投稿です。
今日はディテールでミーティングを行いました。
大切な診療時間を削って午前中いっぱいをミーティングに割り当てています。
補綴、矯正、歯内の分野のドクターが3人集まって、患者様の治療方針の決定や治療経過の報告を行いました。
ディテールは専門医制となっているため、こうしたミーティングは不可欠です。
新患でいらっしゃった患者様一人ひとりの資料を確認しながら、それぞれの専門医からの意見を出して行くことも行いました。
大変な作業ですが、患者様のためになることなので、発言にも熱が入ります。
ミーティング終了後は、矯正の先生と近くの和食カフェで食事をしながらいろいろとお話をしました。
ではまた!
顕微鏡治療をしてて良かったと思うとき
年末に左上の歯がすごく痛くなったという患者さんを治療しました。
現在、自発痛はないが、左側上顎6に咬合痛、打診痛、近心頬側根根尖相当部の圧痛があり、レントゲン上では近心頬側根根尖部にレントゲン透過像が認められました。治療歴は、6年前に抜髄をしたとのことでした。以上から原因歯は左側上顎6、原因根は近心頬側根であろうと予想しました。
おそらく近心舌側根(第4根管とも言いますね)の見逃しだろうなー、と思い、アクセスしていくのですが、なかなか見つからない、、、。ここまで見つからないと、歯根端切除が必要かなぁと、半ばあきらめながら超音波のファイルにプレカーブをつけて、怪しいところを探っていくと、、、、
ありました!!!(動画です)
大量に排膿してきます。至福の時です笑。このような症例は、顕微鏡があるからこそ治療が可能になったと言えます。
後は、ある程度排膿させたら水酸化カルシウムを貼薬して仮封です。
こんなとき、顕微鏡があってよかったなーと思うのでした。
ラバーダムクランプが折れました

クランプを掛けて、さあ治療開始、と思いきや、クランプが折れました。
とある日本のメーカーのクランプです。
いつもは海外メーカーのクランプを使っているのですが、今までに一度も折れたことはありません。
何百回(何千回かもしれません)と高圧蒸気滅菌していますが、折れるというトラブルに遭ったことはないのです。
日本のラバーダムクランプはあまり質が良くありません。
日本はラバーダム防湿法があまり行なわれていないため、品質を高くする必要がないのでしょう。
なんて勝手な想像をしながらまたラバーダムクランプを歯にかけるのでした。
治療する? しない?
前回の投稿で
「何はともあれ治療しましょう」
と書きましたが、ここで少し考察を加えてみましょう。
患者さんから、フィステルの原因歯の治療についてよく尋ねられます。
「この歯を治療しなかったらどうなりますか?」
患者さんとしては、痛くもないし、困ってないのでそう思うのも当然でしょう。
当たり前の話(ではないかもしれませんが)ですが、自然治癒することはありません。体調によって大きさが変化しますが、消失したように見えても必ず再発します。
教科書的に言うと、根管内の細菌や毒素が血液中に侵入し、菌血症を起こすとなっています。
これを聞くと治療したくなりますね笑
さて次回はもう少し話を続けます。
フィステルができました
初めての投稿です。
突然ですが、自分の歯にフィステルが出来てしまいました。

この歯は、高校生のころに抜髄となった歯だとの記憶があります。
今まで、全く無症状だったのですが、突然フィステルが発生しました。
3年ほど前に、パノラマレントゲンを撮影したときには根尖病変がなかったと思うのですが、、、。
なぜ、突然生じたのかは謎です。
自分自身の歯ですが、本当に興味深い。いろいろな考察が出来ますが、また後日。
何はともあれ治療をすることにしましょう。
さすがに自分じゃ出来ない(笑)ので、後輩の先生に連絡をして治療してもらうことにしました。
彼曰く、「抜歯してインプラントにしませんか?(笑)」
もちろん冗談です。
まあ、冗談なのですが、実はこの発言にも、現代の歯内療法の潮流を示唆する深い意味があったりします。それもまた後日。
今日はここまで。






